今話題の新元号典拠とされる『万葉集』が大学図書館で展示されます。期間は四月八日から八月九日までです。展示作品を少しだけ紹介しておきましょう。
『万葉和歌集 校異』 文化二(一八〇五)年初刊
『万葉和歌集 校異』巻五 新元号典拠とされる一節
『万葉集略解』 寛政八〜文化九(一八一二)年初刊
新元号公示によって『万葉集』は俄に脚光を浴びるに至りました。これに追随して、寛永二十(1643)年版を展示している図書館・資料館が多いと思いますが、その時点では未だ十分には解明されていない作品でした。従ってその後も継続的かつ意欲的かつ情熱的に研究がなされてきました。展示作品は、その研究が進行している瞬間を雄弁に物語る資料となっています。